1個目の魂のかけら
シリコ
「これが、ボクの『魂のかけら』デス!
ああ・・・昔のことが浮かんできます。
・・・『白き騎士』って、天恩騎士団団長に与えられる称号デス!思い出しましたよ!
ボクは、ブレイブハート様に仕える天恩騎士団に所属していた騎士でした。
あ!また!思い出しました!
デジデリオって!
ブレイブハート様の名前でした!
・・・でも、まだ何か、とっても大切なこと忘れてるような気がします・・・
なんだっけ・・・父上に・・・関係してたこと・・・・」
2個目の魂のかけら
シリコ
「うわあ!
すごいや・・・思い出は、姿を変える力まで持っているんデスね!
思い出って大切デスね!
・・・・父上は・・・うん、ボクの父上は、
天恩騎士団の団長でした。
『ブレイブハート』様の命によって他の騎士団の団長たちと同じように、
『魔書事件』の捜査をしていたんデス。
そして・・・・・そして、どうなったんだっけ?
・・・思い出せないデス!
魔物の言っていた『白き騎士』が父上だとしたら、
・・・・・なんで?
楽園守護騎士・四天王なんてものに?
それに、楽園守護者からの伝言にあった『秘密』って何のこと?
ボク・・・・覚えてません。」
3個目の魂のかけら
シリコ
「・・・・・・あ、フォルミーカ(アリ)・・・・
ボクがうんと小さな子供のころ、夏の日、
屋敷の門のところで、アリの行列を見ていたことがありました。
ボク、人差し指で、一匹つぶしたんデス。
ポチリって音がして、アリは死にました。
太陽がまぶしくて、いろんなものの影がすごく小さかった。
そこに父上が、『ブレイブハート』様と一緒に通りかかったんデス。
2人は、『ドラゴーネ錬金術工房』の主
『デジデリオ・ドラゴーネ』がどうしたこうした・・・って話をしてました。
アリはなんで生きてるのデスか?
ボクは父上に聞いたんデス。
だって、仲間が死んだのに、他のアリは全然気にしてないんデスよ!
で、父上とブレイブハート様は・・・・・・・
・・・・・んん?なんて答えてくれたんだっけ?」
4個目の魂のかけら
シリコ
「ボクが生まれる前から、天恩騎士団の団長だった父上。
・・・・・なんでかな?
ボク、父上の日記の内容を思い出しました。
過ちを犯した・・・・・って書いてありました。
ボク、父上の日記、読んだことがあるみたい。
・・・・・どんな過ちが書かれていたかは思い出せないんデスけど・・・・
老錬金術師ロレンス・ドラゴーネと父上は
若い頃からの友達だったみたい。
・・・・・それと、父上の犯した過ちって、
何か関係があったような気が・・・・」
5個目の魂のかけら
シリコ
「すごい!
自分の大切な思い出って、こんなにまぶしいんデスね!
楽園守護騎士からの伝言・・・
『忌まわしき迷信』って・・・・
父上の日記にも書いてありました。
雨上がりの真昼、雲の切間から光の帯がたくさん!
そんな天使の階段がたくさん降り注ぐ中、
びっしょり濡れた父上が帰ってきて・・・
ボクに日記を手渡して・・・そのまま、どこかへ行ってしまったんデス。
そして、行方不明になったんデス。
きっと、父上は何か考えがあったんだと思いマス。
わかんないデスけど・・・・・・
そして、その日記の中に、
『忌まわしき迷信が、全ての悲劇を生んだ』って書いてあったんデス。
『忌まわしき迷信』って何なのでしょう?」
6個目の魂のかけら
シリコ
「『白き騎士』・・・・・父上は・・・・・
『夢の塔』ってところにいるんデスね・・・・
『夢の塔』ってヘンな名前。
何が『夢』なの?
誰かの『夢』なの?
『魔界』に転生する前のボクには『夢』があったんデス。
いつでも、楽しく、笑ってられる
そんな大人になるんだって『夢』が。
でも、『魔界』に転生させられて、大人になれなくなちゃった・・・・
ツライとか、ツマンナイとか言ってる
そんな大人にすらなれなくなったんデス。
父上は、いつも優しい笑顔をしてました。
でも、日記を読んでみたら、苦しい思いを抱いてたってわかりました。
『不吉なる双子』っていう迷信。
『・・・・双子は、崇高なる魂と邪悪な魂に分けられたひとつの魂。
それ故、邪悪なる魂を滅ぼさねばならぬ』
・・・・この『不吉なる双子』の迷信が『忌まわしき迷信』だったんデス。
・・・・でも、それが『魔書事件』と関係あるっていうんでしょうか?」
7個目の魂のかけら
シリコ
「『魔書事件』と『不吉なる双子』の迷信。
もし関係があるっていうなら、誰と誰が双子だっていうの?
・・・・まって、ボク、何か知ってたような気がします。
父上の日記で、何か読んだ気がします。
・・・・・・・・・・うーん
・・・・うーん・・・・・・・・・・・・・・・あれ?
そういえば、呪われし者さんが『ブレイブハート』様に似ているのって、
何か関係があるのかな?
・・・・・・うーん、もう少しで、何か、大切なこと、
思い出せそうなんデスけど・・・」
8個目の魂のかけら
シリコ
「呪われし者さんに質問デス。
ボクはこの結果イから出られないけど、
迷宮探索中の呪われし者さんを時々、手伝ってあげられそうデス。
そこで質問デス。
好きなほうを選んでください。
ボクは、どっちでもいいデス。 1:時々、魔物の攻撃から守る
2:時々、一緒に魔物を攻撃する
さあ、一緒に、『双子の秘密』を解きましょう。
『双子の秘密』が『魔書事件』の鍵になるはずデス。
なんか、そんな気がしマス。
父上の日記の内容を思い出せれば、
『恐るべきひとつの御名、ふたつの魂』・・・って言葉の意味もわかるはずデス。
そしたら、呪われし者さんが『ブレイブハート』様に似てるってことがどういうことか、
分かるかもしれません。
なんか・・・・・そんな気がするんデス。」
9個目の魂のかけら
シリコ
「『ブレイブハート』様と『錬金術師ドラゴーネ』が同じ名前だって・・・・・
剣王の言葉・・・本当のことデス。
父上から託された日記にもありました。
『数十年の時を経て再会した二人のデジデリオ・・・
出生の秘密。枝分かれした運命』って。
『出生の秘密』・・・・『不吉なる双子』・・・『忌まわしき迷信』・・・
なんとなく、想像できマスね・・・
父上は、迷信を嫌ってました。
『天恩の旗のもとに集いし騎士は、己の正義に殉ずるべし』
っていつも言ってました。
だからきっと・・・・・・」
10個目の魂のかけら
シリコ
「・・・父上は、自分から望んでこの『魔界』に転生したんデスね。
・・・『封印王』の手先として・・・・
その父上の日記にあったこと・・・思い出しました。
やっぱり、想像した通りデス。
『ブレイブハート』様と『錬金術師ドラゴーネ』は、
2人とも『デジデリオ』という名前の双子だったんデス!
双子ってことは、似てたんでしょう。
っていうより、そっくりだったんでしょう・・・・・
呪われし者さんも、似てるって皆に言われてきましたよね?
ボクも、呪われし者さんからブレイブハート様に似た感じを受けます。
呪われし者さん、気をつけて!
呪われし者さんの『呪い』は、ボクたちにかけられた『呪い』とは、
ワケが違う・・・・そんな気がしマス。」
11個目の魂のかけら
シリコ
「・・・・・まぶしい・・・大切なものほど、思い出はまぶしいデス。
『ブレイブハート』様は、こうおっしゃられました。
『死が人を殺すのではない。忘却が人を殺すのだよ』・・・って。
あの夏の日のアリの時のことデス。
『アリの仲間は、その死を覚えていない。
けれど、シリコ君が覚えている限り、
君にとって、アリの死は、意味がある。
生は意味のある死を迎えるためにある。
人は意味のある死を迎えるために、人生の意味を作るのさ。』
もし、そうだとしたら『魔界』に転生して死ななくなったボクたちの生には、
どんな意味があるの?
それに、ボクにそう教えてくださったブレイブハート様は、どうなったの?
父上なら、知っているかも・・・・・」
12個目の魂のかけら
シリコ
「父上の日記の内容を思い出したいデス・・・・・
これが、最後の魂なんだし・・・
・・・・・・毒!
父上から日記を託されたあの最後の時・・・・
天使の階段の真昼・・・・
父上は、毒に犯されていたのデスね・・・・・・知らなかった。
父上の日記の最後に書かれていた言葉・・・・
『魔書を作ったデジデリオ・ドラゴーネは
同じ肉体を持つブレイブハート様を狙っていた。
シリコよ、ブレイブハート様を守れ・・・・』
ああ・・・そうデシた・・・そうだったんデス。
ボクは、『ブレイブハート』様を守りきれなかった。
父上に会わせてやると言った『ローブの男』に騙されて、
『魔界』に転生してしまったんデス!
なんてこと!『ブレイブハート』様を探さなくっちゃ!
え?
『ブレイブハート』様は転生していない?
そんな馬鹿な、だって感じマスよ!
『夢の塔』のどこかに『ブレイブハート』様の魂を感じマスよ!」
VS楽園守護騎士・四天王ヴァイス戦
シリコ
「・・・・父上!」
ヴァイス
「シリコよ・・・・よくぞ成長した・・・・父にその力を見せてみよ・・・・」
ヴァイス
「『封印王』・・・・『錬金術師ドラゴーネ』様は今も我らを見ておる・・・
闘いながら聞くのだ。
『錬金術師ドラゴーネ』様は、
我ら騎士の主『ブレイブハート』様の双子。
『双子の迷信』により殺されるところを、
私が密かに友人の『ロレンス・ドラゴーネ』に托したのだ。
ともに『デジデリオ』と名付けられ成長した領主『デジデリオ・ティグレ』様と
錬金術師『デジデリオ・ドラゴーネ』様
・・・・シリコよ・・・お前が封じられたのも、
私の責任なのかもしれぬ・・・・・すまぬ・・・
そして呪われし者殿。
あなただけが、
この『魔界』で、デジデリオ・ドラゴーネ様を止めることができる者なのだ。
転生せぬまま『夢の塔』に入ることができるのは、
2人の『デジデリオ』様に連なるあなただけなのだ。
シリコと力を合わせ、この『魂の世界』を消し去るのだ。
人々の魂を糧に存在し続けるこの『魔界』を滅ぼすのだ。
それが、呪われし者殿の呪いを解く唯一の方法でもあるのだ。」
シリコ
「・・・・父上・・・・わかりました。
呪われし者さん、おねがいします!
600年前から続く『魔書事件』を終わらせるために、
ボクに力を貸してください!」
ヴァイス
「シリコよ・・・・呪われし者殿よ・・・・頼みます・・・・・・」